片付けて」と言っても、何から手をつければいいかわからない様子の我が子。
床にはおもちゃ、学用品、謎にくしゃくしゃの紙…いろんなものが散らばったまま。
整理整頓が苦手なタイプの子には、「片付けて」という言葉だけでは伝わらないことが多い。そこで療育の先生に相談して教わったのが、**「何でも入れていいBOX」**という仕組み。
今回は、家庭用・学校用それぞれで作った「何でも入れていいBOX」と、そこから整理整頓を少しずつ身につけていった工夫を紹介します。
整理整頓が苦手な子の困りごと
うちの子は、片付けようという気持ちはあっても、どこに何をしまえばいいか判断するのが難しいタイプ。
「片付けて」と言われても——
- 何を片付ければいいのかわからない
- どこにしまえばいいのかわからない
- 結局、片付けるという行為自体が大きなハードルになる
そんな状態がずっと続いていた。
「保育所等訪問支援」で見つかった課題
この整理整頓の課題は、**「保育所等訪問支援」**という制度を利用する中で見えてきたもの。療育の先生が学校での授業の様子を見に来て、学校と情報共有や連携を行ってくれる支援なんだけど、その中で「授業に関係ないものが机の上にたくさんある」「床にも鉛筆やノートが落ちている」という状況が指摘された。
このときの支援の詳しい内容は、別の記事でまとめています。
療育の先生からのアドバイス:「何でも入れていいBOX」
そこで療育の先生に相談したところ、教わったのが**「何でも入れていいBOX」**という考え方。
「分類して片付ける」のではなく、まずは**「とりあえず箱に入れる」**というシンプルなルールにする。整理整頓の第一歩を、ハードルが低いところから始める発想だった。
家庭用:プラスチックの箱で運用
家では、プラスチックの箱を一つ用意した。
ルールはシンプルで——
- 床に出ているものは、とりあえずこの箱に入れる
- なくし物をしたら、まずこの箱を探せばいい
という形にした。
このルールが地味に助かった理由
「片付けて」と何度も言わなくても、**「あの箱に入れてね」**の一言で済むようになった。
しかも、何かが見つからないときも「とりあえずあの箱を見てみよう」で大抵見つかる。探す場所が1か所に絞られるだけで、母である私自身もすごく楽になった。
学校用:療育の先生と一緒に手作り
学校で使う分は、療育の時間に先生と一緒に段ボールで作成した。
ただの箱ではなく、オリジナルのイラストを描いて、自分だけの箱にしたのがポイント。
手作りにしたことの効果
自分で作った箱だからこそ、愛着を持って使ってくれた。市販の収納ケースを「はい、これ使って」と渡すよりも、**「自分で作った特別な箱」**という感覚があるほうが、進んで使う気持ちにつながったように感じる。
段階を踏んで「整理された状態」を教えていった
最初から完璧な整理整頓を目指したわけではない。
ステップ1:床のものだけ対象にする
まずは「床に落ちているものを箱に入れる」というシンプルなルールから始めた。机の上や引き出しの中までは、最初は対象にしなかった。
ステップ2:「何もない」状態を体感させる
床のものを箱に入れることで、**「床に何もない状態」**を実際に見て体感してもらう。
「整理されている状態とはどういうことか」を、言葉で説明するより、実際の景色で理解してもらうほうが伝わりやすかった。
この「何もない」「整理されている」という感覚を少しずつ積み重ねていくことで、徐々に整理整頓そのものへの理解が深まっていった。
効果が出るまでは、本当にスローペース
正直に言うと、「何でも入れていいBOX」を導入してすぐに整理整頓ができるようになったわけではない。
**1年ずつ、本当にゆっくりとしたペースで変化していった。**即効性のある工夫ではなく、長い時間をかけて少しずつ身についていくタイプの取り組みだった。
週末の「中身整理」で気づいた変化
週末に時間を見つけて、一緒に箱の中身を整理する時間を作るようにしている。
その時間の中で気づいたのが、**「1年ごとに箱の中身が減ってきている」**ということ。
最初の頃は箱がすぐにいっぱいになっていたのに、年を重ねるごとに、自分で「これはここに戻そう」と判断できる範囲が少しずつ広がっている。箱に頼らずに片付けられるものが増えている、ということなんだと思う。
焦らないことが大事
「何でも入れていいBOX」は、即効性を求める工夫ではない。**「今すぐ片付け上手になる」ためのものではなく、「片付けという行為への抵抗感を減らしながら、ゆっくり整理整頓の感覚を育てる」**ための仕組み。
1年単位でしか変化が見えないからこそ、短期的な結果を求めずに、気長に続けることが大事だと感じている。
まとめ
- 整理整頓が苦手な子には、「片付けて」だけでは伝わりにくい
- **「何でも入れていいBOX」**という、ハードルの低いルールから始めるのが効果的
- 家庭用はプラスチック製の箱で、学校用は療育の先生と一緒に手作りすることで愛着を持たせた
- 床のものだけ→「何もない状態」を体感→徐々に整理整頓の感覚を育てる、という段階を踏むことが大事
- 即効性はないけれど、1年単位の長い目で見ると、箱の中身は確実に減ってきている
完璧を目指さず、できることから少しずつ。同じように整理整頓に悩んでいる方の参考になればうれしいです。






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