発達グレーの次男がリスペリドンを飲み始めた日|すぐには変わらなかった親の本音

凸凹育児(発達グレーゾーン)

小学3年生の次男は、児童精神科でリスペリドンを処方され、診察を受けたその日の夜から内服を始めることになった。

薬を飲むと決めたものの、親としては期待よりも不安のほうが大きかった。

「本当に楽になるのかな。」

「この子らしさまで変わってしまわないかな。」

そんな気持ちで始まった内服生活。

でも、リスペリドンを飲み始めたからといって、すぐに何かが変わるわけではなかった。

今回は、次男がリスペリドンを飲み始めてから最初の数週間のことを書いていく。


次男はこんな子

次男は、人との距離感やコミュニケーションは得意なほう。

でも、新しいことに取り組むのが苦手だったり、自分の気持ちを言葉にするのが苦手だったりする。

児童精神科では、ASDの特性が強く、ADHDの特性もあると言われている。

その一方で、自分だけの世界で遊ぶことが大好きな子でもある。

次男の中には「研究所」があって、たくさんの友だちと一緒に毎日のように新しいものを開発しているらしい。

その話を楽しそうに聞かせてくれる姿は、とても生き生きしていて、それも次男らしさの一つだった。

私にとって、その世界は困りごとではなく、次男らしさでもあった。

だからこそ、薬を飲むことで、その世界までなくなってしまったらどうしよう。

そんな不安を抱えながら、内服を始めることになった。


リスペリドンを飲み始めた日

診察では、リスペリドンについての説明は保護者である私たちに向けて行われた。

まずは0.5mgから始めて、次回の受診で様子を見ながら今後を考えていくこと。

副作用として眠気が出ることがあること。

そんな説明を受けた。

薬について、次男にはどう伝えようか少し考えた。

難しい説明をしても伝わらないと思い、

「この薬を飲んだら、ちょっと楽になると思うよ。」

とだけ伝えた。

すると次男は、

「ふーん。」

と思っていたよりあっさり受け入れてくれた。

OD錠だったので、そのまま口に入れて飲んだ。

嫌がる様子もなく、その日の夜から内服が始まった。

その日から、我が家には新しい習慣がひとつ増えた。

夕食後に薬を飲むこと。

夫とも、

「薬飲ませる仕事が増えたな。」

「あいつ、寝ちゃうこと多いから声かけないとな。」

そんな話をしながら、飲み忘れがないように声を掛け合うようになった。


毎日気になっていたのは、副作用だった

先生からは、まず0.5mgから始めて、次回の受診で様子を見ながら今後を考えていこうと説明を受けていた。

私が一番気になっていたのは、副作用だった。

眠気は出ていないかな。

授業中にぼーっとしていないかな。

集中しづらくなっていないかな。

学校から帰ってくると、

「眠くなかった?」

「授業どうだった?」

と聞くのが日課になった。

本人は、

「大丈夫。」

という感じ。

私から見ても、大きな変化はない。

それでも、もし気になることがあれば、すぐ主治医に相談しよう。

そんな気持ちで毎日様子を見ていた。


変化を探していたのは、私だった

薬を飲ませると決めた時点で、どこか期待している自分がいた。

もちろん、「次の日には別人みたいに変わる」なんて思っていたわけじゃない。

でも、

「今日は少し落ち着いてるかな。」

「癇癪が短くなったかな。」

「兄弟げんか、少し減ったかな。」

そんな小さな変化を、毎日のように探していた。

長男がコンサータを飲み始めたときも、すぐに変化が出るものではなかった。

薬は魔法じゃない。

少しずつ様子を見ながら、その子に合うかを見ていくもの。

そんなことは頭では分かっていた。

それなのに、次男が癇癪を起こすたび、

「やっぱり薬の効果ないのかな。」

そんなことを思ってしまう。

きっと私は、薬を信じていなかったわけじゃない。

この子に少しでも楽になってほしくて、変化を探さずにはいられなかったんだと思う。

薬の効果を待っていたつもりだったけど、本当は私のほうが焦っていたのかもしれない。


この子が少しでも楽になるなら

リスペリドンを飲み始めても、すぐに目に見える変化はなかった。

1週間ほど経っても、

「効果はよく分からないな。」

それが正直な気持ちだった。

眠気もほとんどない。

大きな副作用もない。

でも、劇的な変化もない。

「効いていない」とも言えないし、「効いている」とも言えなかった。

それでも、この子が少しでも毎日を楽に過ごせるなら。

少しでも生きやすくなるなら。

そう思いながら、毎日夕食後に薬を飲ませた。

薬を飲めば全部解決する。

そんなふうには思っていなかった。

これまで通り寄り添って、話を聞いて、一緒に考えていく。

そのサポートに、薬という選択肢がひとつ加わった。

そう思いながら、毎日を積み重ねていた。

あとから振り返ると、この頃はまだ小さな変化にも気づいていなかった。

でも、その積み重ねの先で、「あれ?」と思う出来事が少しずつ増えていくことになる。


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