ADHD長男に薬をすすめられた日。葛藤と気づきの記録

凸凹育児(発達グレーゾーン)

児童精神科の受診初めての診察では発達検査を受けた。
2回目の診察のとき、先生からこう言われた。

「今後、内服を検討していくこともあるかもしれません。
薬で症状が軽くなったり、生活が楽になる子もいます。」

その言葉を聞いて、病院に置いてあったパンフレットを持ち帰った。
帰ってから、薬のことをいろいろ調べてみた。


🧠ADHDと薬。頭ではわかっても、心が追いつかない

長男はもともと注意がそれやすく、忘れ物も多い。
興味のあることには驚くほど集中できるのに、
そうじゃないことにはまったく手が動かない。

小学校に入ってからは、周りとの違いがはっきりしてきた。
先生からも「授業中に立ち歩くことがある」「声が大きくて友達とトラブルになる」と言われた。
そんな話を聞くたびに、胸がぎゅっと苦しくなる。

薬には効果がある一方で、副作用もあるらしい。
もちろん薬なんだから当たり前なんだけど、やっぱり心配だった。

長男のいいところまで消してしまうんじゃないか。
凸凹を“平ら”にして、あの子らしさがなくなってしまうんじゃないか。

困りごとだけを減らしたくて、いいところはそのまま残したい。
でも、そんな都合のいいことってできるのかな…と思った。


💬周りの意見と、揺れる気持ち

YouTubeでは「早く飲めばよかった」って声もあれば、
「副作用がつらかった」という話もあって。
どっちも見てしまって、余計に迷った。

夫は「いいんじゃないかな」と淡々としていて、
私だけが頭の中ぐるぐるしてた。

本人にどう思うか聞いてみようかとも思ったけど、
親が迷っていると、それが伝わって混乱させる気がして…。

だから、市の発達相談の部署や療育の先生にも話を聞いた。
療育の先生は
「悪いものじゃないよ。本人の困り感が減ることも多いから」
と言ってくれて、少し気持ちが軽くなった。


📄療育の先生からの提案と、心の揺れ

さらに、療育の先生からは
「学習の取り組み」「友達との関わり」「物の管理」「人との付き合い」など、
長男の現状の困りごとを紙にまとめて主治医に渡してみてはどうかと提案があった。
しかも、その書面を先生自身が作ってくれることに。

ありがたくお願いしたけれど、
心の中では「そこまで…?」と少し驚いた。
それほど外では、長男の困りごとが大変なのかなと胸がざわついた。
家では見せない顔が、学校や療育の場ではあるのかもしれない。


⏳決めきれないまま1か月

悩んでいるうちに1か月がたった。
3回目の診察には長男も一緒に行ったけど、
その日は学校や家庭での様子の聞き取りだけで終わってしまい、
内服の話は出なかった。

初診は聞き取りと発達検査、
2回目は結果の説明、
3回目は本人を連れて近況の確認。
次の4回目の診察で、ようやく薬のことを話す予定になった。


🌱もし薬を使うなら、長男が“楽”になれる形で

どうするのが一番いいのか、まだわからない。

ただ、最近の長男を見ていると、
「頑張りたいけどうまくいかない」って苦しんでる姿が見えてしまう。
そんなとき、薬で少しでも楽になるなら…という思いも出てきた。

薬を飲む・飲まないの問題じゃなくて、
“本人が自分らしく生きやすくなること”が一番大事。

薬はそのためのひとつの手段。
そう思えるようになってきた。

彼が少しでも穏やかに過ごせるように。
そのための選択を、焦らず探していきたい。

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