三男の将来不安と「もう一人どうする?」で揺れる母の本音

三兄弟の毎日

はじめに

きょうだいを育てていると、どうしても比べてしまう。
「長男はこうだった」「次男はあのときこうしたな」——。

でもその比較は、ただの比べっこではなくて、
“将来への不安”からくるものなのかもしれない。

長男と次男にはそれぞれ発達の凸凹があるからこそ、
三男にもつい同じ心配を重ねてしまう。

そして最近は、「もし三人とも発達グレーだったら…?」と
ふと考えてしまうことが増えた。

正直、母としての体力や気力がもつのかどうか…。
そして悩みはもうひとつ——。
(これはまた後で触れたいけれど)
三人を育てながら、「この先もう一人どうするか」という気持ちが、
心のどこかにずっとある。


長男と次男の凸凹から見えたもの

長男は知識が豊富で、好奇心のかたまりみたいな子。
図鑑や本から吸収したことを、自分の言葉でどんどん話してくれる。
「そんなことまで知ってるの?」と驚くと、その反応が嬉しいらしく、
おしゃべりが止まらなくなる。

でも一方で、整理整頓や切り替えは苦手。
プリントは机の下、授業の準備にも時間がかかる。
小学校に入ってから初めて、“困りごと”として突きつけられた。

次男はまたタイプがちがう。
全体的に発達がゆっくりで、感情の波が大きい。
思い通りにならないと、すぐに癇癪を起こす。
ときには「ぼくなんていらんのや」と自己否定の言葉まで出てくる。
見ているこちらが悲しくなることもある。

その一方で、人一倍優しくて、独自の世界観を持つ子でもある。
空想の世界に入り込むのが得意で、
その発想力には思わずクスッと笑ってしまうことも。

この二人を育ててきた経験があるからこそ、
私はいつのまにか「発達の凸凹」という視点で子どもたちを見てしまう。
今はかわいいな、おもしろいなと思っていても、
大きくなったとき、どう支えていけばいいのだろう——
そんな思いが頭をよぎる。


三男に重なる不安

三男は今のところ、特に「発達が遅れている」と思うような部分はない。
けれど、思い返せば長男も小学校に入るまでは
“気になるところ”なんて見えてこなかった。

保育園では「ちょっと不器用かな?」くらいで、
日常生活に大きな困りごとはなかった。
だからこそ私は、「あとから見えてくることがあるのでは」と
つい身構えてしまう。

言葉の発達や興味の持ち方は長男に似ている。
ウルトラマンや恐竜、乗り物が大好きで、
どんどん知識を吸収していく姿がたまらなく愛おしい。

でもふと、「長男も同じように知識に夢中だったな」と思い出すことがある。

さらに、三男は次男の影響もよく受ける。
次男とは“趣味が合う”らしく、
遊び方や好きなアニメ、口調まで似てくる。
二人でケラケラ笑いながら、
ヤクルトの容器の底に歯で小さな穴を開けて逆さまから飲んだり、
ストローを2本使って試してみたり。

ただのきょうだいあるあるかもしれない。
でも私はどうしても「これも発達のサイン?」と敏感になってしまう。
兄たちの経験があるぶん、
三男を“純粋な個性”として見られない自分がいる。


もう一人欲しい気持ちと迷い

こんなふうに三男の将来を考えることが増える一方で、
「もう一人赤ちゃんを抱っこしたい」という気持ちも心のどこかにある。

もう一度、新生児のあの時間を味わいたい。
小さな手を握って、ふにゃっとした笑顔を見て、
あのぬくもりをもう一度感じたい。

でも年齢的にリミットを感じていて、迷っている時間はそんなに多くない。

実は、三男を授かる前に不妊治療をしていた時期がある。
うまくいかなくて、一度は諦めた。
それでもしばらくして、三男くんがふっと来てくれた。

だから、四人目がすぐにできるとは限らない。
実際、去年も来てくれたけれど、すぐに帰っていってしまった…。
また来てくれないかなと思うけれど、きっと難しいのかもしれない。

「もしまた発達の凸凹がある子だったら?」と考えると、
“欲しい”という気持ちよりも「育てていけるかな」という不安が勝ってしまう。

それに——4人目がほしいというのは、結局、私たち“親サイドの希望”なんだと思う。
もし新しい命を迎えることで、今いる3人への対応が行き届かなくなったら。
気づけないこと、目を向けられないことが増えてしまうのではないか。
そう考えると、今ここにいる3人にしっかり目を向けて、
できるだけ楽しく過ごすことが大切なのかなって…。

今の三人の子育てで手一杯だし、妊娠したら今いる三人にどれだけ向き合えるかわからない。

「欲しい」と「育てていけるか不安」の間で、ずっと揺れている。
冷静に受け止めようとする自分と、悩みでいっぱいになる自分。
そのふたりが、心の中で静かに戦っている。笑
それでも、どっちの自分も本音なんだと思う。


先のことなんて誰にもわからない

先のことなんて、誰にもわからない。
どんなに悩んだって、答えが出ないこともある。

長男と次男だって、性格もタイプもまるで違う。
だから三男がどう育つのか、グレーになるのかなんて、今はまだわからない。

もし4人目を授かることがあっても、その子がどんな子になるかは、生まれてみないとわからない。
(そもそも、わたしのところに来てくれるかどうかもわからないけれど。)


おわりに

三兄弟を育てていると、比べることで見えてくることがたくさんある。
それは「得意」「苦手」だけじゃなくて、
私自身の心の弱さや不安も浮き彫りにする。

将来のことを考えると、どうしても楽観的にばかりはいられない。
「三人とも発達グレーだったら?」
「私の体力と気力はもつのかな?」
——そんな弱音を吐き出したくなる夜もある。

でも、きっと同じように悩んでいるママもどこかにいる。
もしそんな仲間がそばにいたら、心強いのになぁ。

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